非臨床試験を行う目的とその意義

非臨床試験を行う主な目的は、創薬候補に挙がっている物質の有効性や安全性、また毒性などを調査することにあると言ってよいでしょう。この非臨床試験を大きく分けると、マウスやイヌなどの動物を用いる動物実験と、試験管内で培養した細胞を用いる試験管内試験の二種類があると言われています。これらに加えて、最近では、コンピューター上のシミュレーションを用いた薬物の評価も試みられるようになっており、これも非臨床試験の範疇に入ると定義されるようになっています。動物を用いて行う実験では、特定の薬が生体内でどのように働くかをできるだけ詳しく調べる目的で、実に様々な動物に薬剤が投与されているのが特徴と言えます。

一般に用いられる動物の中には、健康体の動物以外にも、糖尿病と同じような症状を抱えている動物や、血圧の高い動物なども含まれています。もう一種類の試験管内試験の場合は、培養した細胞に創薬候補物質が投与され、その反応を観察することになります。このように非臨床試験を行った結果として、有効性が期待できるとともに、安全性にも何ら問題がないと認められた場合に、今度はヒトで臨床試験を行うことになるでしょう。つまり、非臨床試験は、ある薬の有効性と安全性を証明する科学的なデータを提供するために欠かせないものであるとともに、ヒトによる臨床試験へと進むためになくてはならない試験であるという点で、大変重要な意義を持つ試験となっています。

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